暗号資産(仮想通貨)が成り立つための基本となる技術が「分散型台帳技術(DLT)」です。
その名の通り、取引の履歴となる台帳データを一か所にまとめて保管するのではなく、ネットワークの参加者が管理し共有する技術のことです。
台帳データが1つではなく分散することでどれか1つの台帳データが改ざんされたとしても、他の台帳データは守られる仕組みになっています。
台帳データの改ざん自体も困難になっていて、電子署名(※1)やハッシュ値(※2)を使用することで改ざんを隠すことが難しいしくみになっています。
ブロックチェーンという単語を耳にした方も多いと思いますが、あくまでブロックチェーンは分散型台帳技術(DLT)を実現する方法の一つと覚えておいてください。
なお分散型台帳技術(DLT)との違いとしてはブロックチェーンの名前の通りブロックと呼ばれる単位でデータを管理していたり、特定の履歴の繋がりの中でブロックと呼ばれるデータをすべて検索する方法を実現していたりする点です。
台帳データが分散されることでネットワークが存在する限り、暗号資産(仮想通貨)の取引が保証される仕組みになっているということですね。
(※1)本人確認や改ざん防止のための電子的なサイン。他人になりすまして電子署名ができないように、証明として有効な署名は本人だけが持てる秘密の鍵がないとできないようにするなどの工夫がされている。
(※2)ハッシュ値とは元のデータを特別なルールで計算した結果得られる値のこと。元のデータが少しでも違うと、全く異なる値になるのが特徴。これにより元のデータを改ざんすると、ハッシュ値が変わるのでデータを改ざんしたことが検出できるようになっている。