イーサリアムとは?

イーサリアムは、2015年に誕生した仮想通貨です。ビットコインのような取引の送受信だけでなく、「スマートコントラクト」と呼ばれるプログラムを実行できる点が大きな特徴です。

そのため暗号資産(仮想通貨)以外に様々なシステムのプラットフォームとしての側面も無視できないものとなっています。主な情報を以下にまとめました。

1. 発行量: 無制限

イーサリアムはネットワーク上でシステムを利用する際の「手数料」として使用されることを1つの目的として作成された仮想通貨です。供給量を制限してしまうとデフレ傾向が発生しネットワーク上の経済活動が停滞する恐れがあります。このため、イーサリアムは適度なインフレが発生するよう発行量に制限をかけていません。

2. 取引速度:10秒程度

ブロックチェーンに新しい取引の結果が記録されるまでの時間です。プルーフ・オブ・ステークと呼ばれる、より負荷の少ない仕組みを採用しています。他の仮想通貨と比較して早い部類に属します。

3. 手数料: 変動(高騰する場合あり)

特定の管理者が不在のため、仮想通貨を取り扱う取引所により手数料は異なります。今後需要が増大するにつれ高騰する可能性もあります。

4. 機能: 価値の保存、送金、スマートコントラクト

インターネット上の仮想通貨として価値を保存し、また他のユーザーと交換することができます。またインターネット上で自動的に実行されるプログラムを作成し、稼働させることができます。

5. マイニング: 誰かが高性能な機器で実施することが必要

新しい取引を承認し、ブロックチェーンに追加する作業をマイニングと呼びます。特定の管理者が不在のためビットコインは不特定多数のユーザーがこの作業を実施する必要があります。マイニングを実施したユーザーは報酬を得られますが、非常に電力が必要な作業のため高性能な機器で効率的に実施する必要があります。

6. 将来性: スマートコントラクトを使用したシステム「DApps」の普及

インターネット上で自動的に実行されるスマートコントラクトを利用して、分散型アプリケーションである「dApps」が開発されています。仕組み上、金融、ゲーム、アートなど、様々な分野で用いることが可能で、現在進行形で新しいdAppsが開発されています。今後どのように社会に普及してゆくかが注目されています。

7. リスク: スケーラビリティ問題、ガス代の高騰

イーサリアムはシステムで手数料(ガス代と呼ばれます)として使用される仮想通貨のため、処理速度と処理手数料の高騰という2つの課題を解決する必要があります。ユーザー数の増加に伴いバージョンアップによってどのような対策が実施されてゆくか注視する必要があります。